2018年11月14日水曜日

炭点前を楽しむ”炉開き”

ぐっと朝夕の気温も下がり、

やっと秋も深まり、冬の気配もしてきた今日

京都の姉宅で、炉開きの月釜を楽しみました。

 前日から京都に入り、朝方の空気から味わいます。




時雨れていましたが、少しずつ青空が。




紅葉も進み、




150本ほどある椿も、次々と開花。




お正月には欠かせない千両も色づき、




つくばいも綺麗に整えられています。




先月は妙に暖かい”寒露”でしたが、

主菓子が美味しかったなあ。




ずらっと見るだけで、日本ってなんて彩り鮮やかな国なんだろう!って

思います。

映画”日日是好日”のサブタイトルが、

”季節を生きる”とありましたが、本当にそうですね。




そして、今日は”炉開き”。

茶道の世界のお正月です。




藤原雄作の備前に、紅葉したヤマボウシの枝と

ほんのりピンクの椿がぐっとくるほど素敵です。




お軸は、”霜葉紅於二月花”。

霧葉(そうよう)は二月の花より紅なり。

霜を経て紅葉した葉は、二月に咲く花(桃の花)より美しい、という意味らしい。

本当に紅葉の葉っぱは、美しいですね。




映画の中でも、炭点前の際に、樹木希林さん扮する茶道の先生の手元を

みんなでぐるっと囲んで見るシーンがありました。




今日もそれがあるそうで、

興味津々なお道具が用意されてます。




華やかな水指に、目を奪われます。




こんなほっこりするフォルムのお干菓子が

絶妙な入れ物に入って用意されます。







水屋の雰囲気もいい感じ。




席入前に、ここで手や口を清めます。







今日の正客は、義理妹のKちゃん。

普段の精進が発揮されて、今日も大活躍してくれました。

最後までお片づけもありがとうね。




さあ、今日の大イベント、炭点前が始まります。




炭点前の炭は切り口が菊の模様で、それはそれは綺麗です。

今や生産者も減って、貴重品です。




炉を囲んで、




手元をガン見。




白鳥の羽箒。

映画のシーンみたいにみんなでぐるっと囲んで

見入ります。

お香が上品に香って幸せ。







お香が、小鯛ちゃんの香合から投入。

妙に惹かれるこのお香合、作は初代久宝です。










皆さま、真剣に見入ります。




お香合を拝見。













水に放つと、泳ぎそう。







お詰めから正客に香合を返して、

次なるお楽しみ。




炉開きは茶道のお正月なので、

お祝いの善哉。




大粒の丹波の大納言が、美味しくて

写真を撮り忘れて、夢中でいただきました。




その後は、炭で音を立てて沸騰するお湯で

丁寧にたてられた薄茶をいただきます。







多彩なお茶碗がずらっと。




湯気が美しい。

 次なるお楽しみが、秋の景色のお干菓子。







お気に入りの”鳥獣戯画”の懐紙で、ほっこり美味な

お干菓子を味わいました。




この時期のお茶碗は、目にも鮮やか。




独楽の文様の棗をみんなで拝見。







家元の家紋は、独楽の文様だそうです。

初めて知りました。







お道具をお詰めから正客に戻し、




総礼して、お開き。




皆さまのお着物も、この季節ならではのものがズラリ。

終わった後、釜を外して、

炭の様子をもう一度みんなで観察。










寒い季節は寒い季節ならではの、楽しみがある。

リアル”日日是好日”な素敵な時間でした。


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