2023年1月19日木曜日

2023年卯年の初釜〜”たまきはる命”。

 今年の初釜は、一週遅れ。

先週の水曜日が、お家元の初釜と重なり、

ダリア会が譲る形で。

今日の初釜では、その家元での初釜の様子や、

諸々、知的で、でも、

ざっくばらんな

いつもの感じで、今年も幕あけ。

 今回は、

こちらから。








姉が、お軸に合わせるのにかなり苦慮した

床の花。

白梅、妙蓮寺椿、銀盃椿。

花入れは、

新年にふさわしい

”立鼓” 秦蔵六 造。

 そのお軸が、















めでたさと、キリッとした感じが

一体となったお軸。

赤地に書かれた歌は、

”たまきはる 命いやさく なかかれど

   君が華甲(かこ)の めでたさを 祝く”

明治〜昭和の歌人、吉井勇 による

歌と筆。

還暦の祝いの席で、

羽織の裏地(赤)に書いていただいたものが、

見事な表装で、

おめでたい席にぴったりな、

粋なお軸に。




合わせた生地には、桃の模様。





軸先の赤も、

きりりとアクセントに。




こちらも、おめでたい尽くし。

棚は、

高麗卓、

水指は、

”宝尽し 一重口”。

見てて、ハッピーになるわー。

どっしりと構えた棗は、

寿輪棗。

裏千家家元15代 鵬雲斎好み。









金の屏風には、

歌と何やら引っ張ってる、ほっこりの絵が。




炉縁も、おめでたい唐松の柄で、

スタンバイ。




12年に一度やってくる、

兎がセンターな今年。

あちこちで、兎を見かけて、

ほっこり。




皆さんをお迎えする今日の天気は、

晴れ。





お庭の蝋梅も、

満開です。









新年らしい、お着物の方々が揃い、

初釜始まりました。









やはり、これも初釜のお楽しみ。

千本玉寿軒さんの

花びら餅。

中の餡が落ちぬよう、

懐紙で、お餅を原宿のクレープのごとく

くるりと巻いて、

躊躇なく、

どんどんと食べます。

今年のも、餡が溢れず、

それでいて、餡もフレッシュ。

ごぼうの香りも効いて、

美味しい。

お茶が待ち遠しく。








宝尽しの柄の着物や、

ご自身作の帯飾りが富士山で

なんとも素敵なM様。

娘ちゃんのお受験が”桜咲く”で、

安堵の気持ちいっぱいで参加の

今年が年女のM川さま。









海外でお茶を教えてられる方も来られ、

総勢14名です。

















今回も、半東のT様が。

ありがとうございます。




皆さんで、お軸の歌を

必死で、読みくだし中。

後で、Uさまが、

ご伝授くださいました。

”たまきはる”は、

命にかかる枕詞。

戦争やウイルス、

命の重さが今一度大切に思える昨今、

新年から、沁みる歌に会えて、

嬉しいです。



こちらのお茶碗にも、富士山が。

樂家三代目の道入、通称ノンコウの”青山”、

ヒヨコとも呼ばれる茶碗に、

雰囲気が似てて、

勝手に

”ヒヨコ”と呼んでいます。



富山から参加のNさま。

今回も、帯の着付けあたりから、

すっかり頼りました。

みなさんの着物のお直しも、ささっと。

今年もお世話になります。



Mさまのお着物、

上品で、おめでたい雰囲気が、

溢れますね。




こちらの、山本阿吽さんの、

松のお茶碗が、





Kさまに、

ぴったりですね。
















私と、推しのアイドルがかぶるTさま。

今年も、共に応援しましょう!





三人さんのお着物の色が、

いい感じですねー。














このお茶碗と、

Wさまの帯が、

コラボ。

お茶碗を愛でて、

ワイワイが、

また、

楽し。



















茶碗は、いろんな角度から眺めると、

いろんな表情が、




Yさまの姪っ子ちゃんも参加。

セラミックを学んだ大学が、

ロンドンの娘と同じ傘下の大学で、

ロンドン美大談義も楽しみました。






こちらの、なんとも洒落たお着物と、

帯、

帯はYさま作の、

現代アートの巨匠たちの、

柄。

あとで、

写真もあり。




お干菓子は、

姉が、

家元の初釜で、

お土産に持ち帰った、

末富の、”初春尽くし”。





歓声が上がる

可愛さ。











そして、こちらは、

姉の裏千家学園時代からの知人からの

”きっぱん” という

冬瓜の砂糖漬け。

沖縄の”謝花きっぱん店”のもの。

是非是非、皆さんに

とのことで。

口に入れると、

噛み応えと甘さが、

どこか懐かしくて、

美味しい。

 気になって、調べてみました。

実は、向田邦子さんが、

愛してやまなかったお菓子でもあり、

ご自身のエッセーにても、

書いておられました。

向田さんは、

小学校時代に、

お父様のお仕事で、

鹿児島に住んでおられ、

お父様が三ヶ月に一度、

船旅にて、沖縄に行かれて、

お土産に持ち帰ったうちの一つが、

この”きっぱん”。

エッセーの中では、

久しぶりに訪れて探したけれど、

なかなか出会えなかったけれど、

なんとか見つけた際は、

最高に美味しい旅のデザートになったと

あります。

 私も、先月沖縄に行ったけれど、

全く気付かず。

残念。

それを知って味わうと、

より深まったかも

です。













美味しく、

賑やかに、

楽しく。













途中からは、

Nさまがお点前。









































こちらY様は、

メガネとともに、

ブルー*グリーンなコーデ。

クールですわ。















着物は、後ろ姿も素敵ですね。






こちらの茶碗にあるという、

亀 探し。







亀が



いない。




姉の、宿題となりました。







途中、

乾山好みの

水次やかん。











棗を愛でて、












茶杓は、

大徳寺竜源院 喝堂和尚 作

銘は、

”若水”。





Kさまの帯は、

なんと、

ウオーホール*バスキアの

モダンアートな帯。

わー、

素敵。


ギンガムな柄のお着物にも、

ぴったり。








お道具も納めて、

総礼にて、

お開き。





もう一度、

掛け軸を愛でて、





今年も、よろしくお願いします。





順序が前後ですが、

中待合の様子。






待合の餅花と、うさぎの絵。

”春風満地” 建仁寺 益州老師 筆。





香りよきな花水仙は、

根来塗りの桶に。


根元は、

唐子達に、しっかりと守られて。












命がしっかりと尊重される

穏やかな一年となりますように。