茶道の世界では、
立夏のある五月から、
風炉に変わり、
室礼が、
初夏になってきます。
そんな区切りの今月から、
姉の稽古場が、
上天神町に移りました。
結構な量の(えっらい量の)、
お道具さんたちも、
無事引越しを終え、
あちこちの棚に
収まりました。
客人を迎える前日に、
たくさんの部屋に、
五月の風を思いっきり取り入れに、
やってきました。
(実際には、先週の水曜日)。
先週は、風薫る五月にふさわしい、
爽やかな風が吹き抜ける、
絶好の初風炉となりました。
五月にぴったりの、
兜の風炉先屏風。
廊下も風が通り、
みなさんをお迎えする準備が、
整っていきます。
ウエルカムボーイの利休様も、
スタンバイ。
みなさんが来られる道中にも、
少しずつ、
姉が、
自分のテーストを
投入。
赤い敷物で、
みなさんをお出迎え。
ここを歩いて、
お出迎えされると、
部屋の天井に、
まず、
やられます。
江戸時代中頃から、
この界隈にて、
代々、織物業を営み、
”井筒屋”と号したとか。
織り機のパーツが、
欄間に使われて、
素敵*素敵。
上品な色使いの、
扇面画の天井に、
心奪われて、
グリーンで統一された、
お庭は、
この時期、
新芽がまばゆく。
姉がかけた今月のお軸。
”筒井筒”の文字が。
井筒庵と、
伊達邸が、
つながりました。
初夏の花たち。
爽やか。
待合にも、
花と、
うさこ。
今年は、ウサギ年でしたね。
勝手口付近も、
姉が自分のキャラ、
投入。
さて、月釜当日。
水を撒いて、
みなさんをお出迎えする準備、
整いました。
お庭の新芽や、
雑草さえも、
愛らしい、
初夏。
松の新芽も、
みずみずしい。
梅も、
キラキラの実が。
さて、
今日の主菓子は、
なんと、
さくらんぼのお菓子。
本物に、
間違えそう。
ちなみに、
二個イチになってるけど、
手で持ち上げるのは、
NGです。
(取れます)。
菓子器に移し、
スタンバイ。
みなさん揃われて、
席入り。
手を清めて、
花を愛でて、
主菓子から、
始まりました。
大勢の方が、
こられました。
天井を見上げたり、
お庭を見たり。
四方に楽しみが、
いっぱい。
きゃー、
可愛い、
あちこちで。
お話にも、
聞き入って。
富山からお越しのN様が、
半東で、
控えます。
松葉でできた、
さくらんぼの茎。
ひょいって、持ち上げたくなります。
美味しく、
いただきました。
薄茶も、
続々。
楽しく。
五月らしい茶碗も、
あちこちで。
思わず、
笑み。
端午の節句らしく。
涼やかな茶碗。
国宝ものの茶碗。
(姉 作)。
会話も弾み。
桃から生まれた、
桃太郎。
な、茶碗。
ベルギーからお越しのお二人。
伊達邸にあった、ゴブラン織りに、
いたく感動。
第4代の伊達弥助は、
ウイーン万博のため、
オーストリアに渡欧。
日本の織物の世界発信とともに、
海外の洋式織物の習得にも、
貢献。
西陣織の発展に、
尽力したとのことです。
お二人は、
日本のあちこちに出向いて、
日本文化を満喫。
日本人である我々も、
学ぶことがありますね。
京都のあちこちで見かける、
ポリエステルの安っぽいレンタル着物と違い、
こちらの席のみなさんの、
着物が素晴らしいと、
おっしゃっていたとか。
お茶の席は久しぶりだわって、
少々緊張の方も、
リラックスして、
楽しまれておりました。
大阪から参加のMさま。
初の着物でのお越し。
めちゃくちゃ素敵でしたよー。
いつも、
半東のお役目、
ありがとうございます。
何かを、
説明中。
お干菓子は、
キムタクが、
映画”レジェンドアンドバタフライ”の撮影で、
仁和寺に来た際、
薄茶とともに出されて、
とっても気に入って、
インスタにまで上げた
御倉屋さんの、
黒糖”旅奴”。
和製、ドーナッツと、
言えなくもない。
黒糖が、癖になる
美味しさ。
姉の帯は、
オランダの風車。
ベルギーからの客人に、
敬意を表して。
オヤ?
初使いの茶碗?
いえいえ。
今回のお道具台移動の際、
奥の方に眠っていて、
久しぶりに登場の
茶碗。
小ぶりで、素敵な佇まいの茶碗。
茶室にかかっていた扁額。
読み下せず、
みなさんで知恵を絞りました。
後で、Kさまが知り合いの方からの
回答をお知らせいただきました。
論語からの、”德 不 孤”。
現代訳は、
”徳のある人は、決して孤立せず、
人には必ず、隣人があるように、
これに共鳴する人が
必ず現れる”。
これは、
なんて、
心に響く言葉。
じんわりと、
噛み締めました。
もう一枚は、
こちら。
”全 機 獨 脱”。
機を全うして、
独り 脱する。
現代訳は、
道理に従って、独り世間を忘れて、
離れる。
ということらしいです。
記念撮影。
総勢、(私も入れると)。
二十名。
爽やかな空気の中、
最高の第2章の始まりとなる、
月釜となりました。
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