2018年10月11日木曜日

今月の月釜 趣向は寒露。

昨日は、3ヶ月ぶりに京都の姉宅での月釜に参加。

術後の回復も順調で、すっと足袋も履けて

嬉しかったです。

 今回は、アメリカから来られたクリスティーナさんに

通訳もすることに。

 皆様が来られる前に、お庭の様子や

しつらえをちょっと先に楽しむのも役得。




台風も多くて、暑さがなかなか去らない今年。




苔やシダは、絶好調。



椿はもう蕾をつけてます。









何か幾何学模様の灰が。

さて??

来月は、炉開なので、

十月は、中置きの手前。

わからない事だらけです。

ただ、この灰も夏場に仕込んでおくとか言っていたので、

灰を使います、、なーんていう簡単なものではないようです。

鉄のコテのようなものは?

 とにかく、一旦始まると釜と炭で見えないので、

記録のためにこの状態を撮影。

後で確認すると、”二文字搔上げの灰型”というそうです。




鉄風炉の下に引いてある素敵な色の陶器のものも、

意味があるようです。

向こうに見える竹のものは、結界。

お点前を行う亭主と客を隔てるものかなと理解してます。

屏風も同じ役目でしょうかね。




今日使う予定の茶碗たち。

一服目は亭主が選び、次は客が好きなものを選ぶ、、

というのがいつもの流れです。

最初に目に入ったひょうたん柄の渋めのお茶碗。

後の席で、一服めにいただいたのがこちらでした。




月をかたどった香合。




先月お休みした月釜。

やっぱり一番気になるのが、

どんな主菓子だったのかなあというところ。




今日の趣向は、”寒露”。

二十四節気の一つで、露が冷たく感じられる頃のこと。

日本では、さらに細かく七十二侯もあり。

この辺りから英語での説明で、思いっきり脳を使いました。





お花は、9種類の山からの野花が

籠に。

花入れは、宗全籠。

花は、岩沙参(イワシャジン)、芒(ススキ)、嫁菜、フジバカマ、田村草、高野箒(コウヤボウキ)、

竜胆(リンドウ)。

こんなにたくさん入るのは、この時期ならではだそう。




お軸は、”関”。

関所、英語でcheck point ??

越えるのに困難な関所を突破すれば、

次なる道が開ける?とか。

まず日本語の意味を理解できないと、お隣で興味津々で私の説明を待つ

クリスティーナさんには、伝わりません。

昨日は永平寺に行かれたとかで、

東洋のいろいろな文化にも関心が深く、

責任重大です。




さて、姉が念願だったという主菓子が来ました。




末富伝来の、銘は”山土産”。

ヤマヅトと読みます。

山からの贈り物、栗を使ったお菓子。

外の白い部分は、山芋を蒸してつくられたもの。

もっちりまったりと美味しいお菓子。

クリスティーナさんにも大好評。

末富でしっかり修行された小泉さんの”香雲堂”より。

実りの秋の感覚は、万国共通です。




とにかくいろんな質問が飛び交い、

その度に、私も一生懸命英訳。

グーグルするよりも、私の理解するままに英訳する方が

伝わります。



お干菓子は、籠で。

末富さんの”ふやき”。

イチョウの柄にほっこり。




今回は英訳に終始していて、写真少なめです。




私の二服目は、くるりん尻尾の柴ちゃんと、

菊の花。

山本阿吽造の”菊の柴犬”。

我が家と姉宅、両方のワンコさんが夏から秋にかけて天寿を全う。

戌年ということもあり、天に召された二匹と

小さい頃に飼っていた柴犬の”チビちゃん”を偲んで。

 二服目が終わり、拝見の時間。




棗は、蓋の部分がきらびやかでほっこりの

兎と唐子蒔絵。

侘びたしつらえに、少し色を添えます。











茶杓は、裏に輪島塗の”紅葉に流水”。




お詰めの方から正客にお道具を返します。




総礼で、お開き。





今回も、素敵な着物が揃いました。






今回は、コリンちゃんを偲んでダリアのブーケを持参。




たくちゃんが亡くなった時に、お花を持っていただいたのが

とっても慰めになったので。

お花っていいなあと今回あらためて実感。

 そして、ほぼ毎回ご一緒する海外からの方々。

いずれも、とっても日本の文化に興味があり、

かなり勉強もされてます。

 灯台下暗し。

素敵なものは、すぐ近くにあると再確認。

来月は、炉開。

華やかな会になりそうです。

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