特別な時節。
西洋とは違い、始まりが4月一日なので。
梅や桜、桃、ツツジと花の開花のバトンが次々と。
でも今年は違う。
人の移動には緊張感、あるいは恐怖さえも。
普通の日常が、なかなか遠い今日この頃。
毎月の月釜を行う姉も、熟慮の末
時間を区切って、少人数ずつで行うことに。
その背中を押してくれたのが、藤平三穂さんが飾ってくださいと
持ってきてくれたこちらの絵。
お父様の藤平伸さんが書かれた、この時期にぴったりの優しい絵。
お雛様が飾られた家の中と、馬や鶏、うさぎ、
春の日常の幸せな風景がそこにある。
イベントで組んだブーケも一緒に飾ってもらいました。
今まさに満開の沈丁花が、家全体に香る。
日本人は、香りで季節を感じる幸せな民族だわー。
後ろの庭や山々も春の息吹。
咲き終わった花がらと蕾が、季節の移り変わりを感じる椿の木々。
三月の釣釜の向こうの床の景色。
軸は、”冠坐聴松籟”。
大徳寺の了庵和尚の筆。
花は、早めの開花の桃と、太郎庵椿。
優しいピンクが、ほっこり。
釜がかかり、
第一グループの皆様を迎える準備完了。
ダリア会のメンバーの四人様が席入り。
庭の椿もお出迎え。
始まりました。
春を感じる茶碗がスタンバイ。
主菓子は、香雲堂さんの”春の彩り”。
もっちりと優しく美味しい。
換気も大事な時節、障子も大きく開けて。
やっぱり楽しいですねー。
お干菓子は、羽根さぬき本舗の和三盆。
上品な甘みが口に広がります。
こちらは、亀屋陸奥の味噌松風。
香ばしい味噌の香りも嬉しく。
釣釜には、柳の模様。
”柳橋模様鶴首釜”。
次のグループの方がお越し。
富山の土人形のお雛様と、お庭の彼岸桜や木蓮がお出迎え。
中待合には、イースターの飾りもほっこりと。
昨今の事情で休校となったため、
可愛いお客様も日本画家のお母様と参加。
手を清めて、席入り。
待合の絵を持ってきてくださった、三穂さんと一緒に。
主菓子から始めました。
親子で仲良く、お茶を楽しみます。
いい表情ですね。
次のグループは、いつも着付けでお世話になる臼井さまと
ご友人お二人。
先日我が家のイベントにきてくれたY様も一緒に。
飲み終わると、桜が現れる三穂さん作のお茶碗。
薄器は、角館樺細工で桜の皮を使ったもの。
使い込むほどに、馴染んできます。
茶杓は、東大寺のお水取りの竹を使った特別なもの。
平穏な日常が戻りますように、想いを込めて。
お詰めのYちゃん、
薄器と茶杓を亭主に返します。
こちらの水指は、なかなかのスペシャルで。
カンペを見ながら説明。
ノルウエー王室御用達のHadeland Glass社のもの。
1762年創業のノルウエー最古のガラス工房だそうです。
蓋は、ダリア会のYさま特製です。
最後のグループは、Wさまご夫婦とTさま。
Yさまは、半東でお手伝いいただきました。
四つのグループで、それぞれはこじんまりと
まったりとした時間を共有させていただきました。
連日のニュースはなかなか晴れやかにはいきませんが、
季節は着実に前へ。
なんとか状況が良くなりますように。
メンタルは朗らかに行きたい今日この頃。
簡潔、かつ心のこもったコメントが、うれしいです。写真よくとれてますね
返信削除ありがとうございます。
啓子さま。嬉しいコメントありがとうございます。これからもコツコツと書き綴っていきますねー。
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