今日のロンドンは、昨日の予報通リ、夜明けから嵐。
激しい雨と、突風。
日本と違い、新年が終われば仕事始めのここイギリス。
新年らしからぬ天気ですが、天気を気に病んでいては、
この国で生き残れません。
が、あまりの天気に、予定変更で今日はおこもり。
さて、昨晩はロイヤルオペラハウスにオペラ”LA TRAVIATA"を
観に行きました。
日本語では、”椿姫”。
同名の小説に感銘をうけたVERDIが、1853年に発表した作品。
元のタイトル”LA TRAVIATA"は、”堕落した女”、、という意味。
”椿姫”とえらく、違うひびき。
舞台は、18世紀のパリ、高級娼婦で富を手にしたヴィオレッタ。
自宅で豪華なパーテイーの真っ最中。
そこに友人に連れられた、プロヴァンス出身の若者アルフレード登場。
歌を歌って!といわれ、しぶしぶ歌うのが、
お馴染みの歌”乾杯の歌”。
あーこれこれ、、と誰もが思う有名なオペラの歌。
Stephen Costello さんが、昨日のアルフレード役。
素敵な歌でしたが、なぜか
”家に帰って、パバロッテイーの歌をYOU TUBEで確認”
と心でささやいておりました。
さて、肺結核をわずらっているヴィオレッタ、
めまいで、椅子に倒れこみます。
他の客が別室でダンスを楽しむ中、アルフレードは、
ヴィオレータに愛を告白。
最初はとまどいますが、その真摯な態度に次第に惹かれます。
1853年の初演では、娼婦がモデルという点で、物議をかもし出し、
しかも最後は結核で死んで行く、、という役柄にもかかわらず、
ヴィオレッタ役の方が、あまりにもふくよか過ぎて、大ブーイングだったとか。
オペラは、かなりの声量が要るので、どうしても体型も大きい方が多い、、。
のですが、昨日のヴィオレッタ役のErmonela jahoさん、
頬もこけて、役的には、ぴったり!
第一幕の歌は、正直あんまり感動できず。(素人なりの感想)
さて、第二幕はパリの別荘で、アルフレードとつつましく生きていく
決心をしたヴィオレッタ。
生活のため、家財道具を売り払う準備をしていました。
そこに現れたアルフレードの父、ジョルジョ ジャーモン。
娘の結婚に差し障るので、息子と別れて欲しいと頼みに来ます。
ヴィオレッタは自分は病気で、もう長くない、、しかも彼と生きていくため、
身の回りの物も売って、静かに生きる決心をした、、と一旦は断ります。
しかし、どうしても分かれて欲しい、といわれ、
泣く泣く分かれる決心をします。
この二人の歌の掛け合い、なかなか良かったですよ。
ヴィオレッタは”元のパトロンの所に戻る”と、
悲しみに打ちひしがれながら、嘘の手紙を書きます。
そして、アルフレードの元を去ります。
家に帰り、この手紙を見て、激怒したアルフレード、、、
パリのヴィオレッタの友人、フローラ(別の娼婦)宅のパーテイーに
乗り込みます。
この真ん中の方が、フローラ役のJustina Gringyteさん。
最後の拍手も多かったです。
このフローラ宅のパーテイーが、豪華。
仮面舞踏会で、しかもカジノも行われます。
舞台には、たくさんのダンサーも登場。
華やか!
娼婦の家、、という設定ですが、まるで上流階級の集まりのよう。
さて、そこに元のパトロンとやってきたヴィオレッタを
アルフレッドが罵倒。
ヴィオレッタは悲しみに打ちひしがれます。
そして、第三幕。
財産もなくなり、小さい部屋で、病の床に伏すヴィオレッタ。
絞り出すように歌う声、なかなか素敵でした。
簡素な部屋の片隅においてある、ドレスを飾るトルソー。
(マネキンの頭の部分がない、服を飾るもの)
かっては、これに華やかなドレスをかけていたのでしょうが、
今はトルソーのみ。
深い悲しみを表現する、いい演出でした。
さて、家の外は賑やかなカーニバル。
横で世話をしているアニーナに、残りのお金の半分を
外にいる子供達にあげて、、と言います。
そして、手紙が来ていない??とも聞きます。
ポストには、アルフレードの父から、侘びる内容と、
二人の仲を認め、あなたを娘として受け入れる、、、と。
そ、そんな、、。遅すぎる。
そこに、アルフレード登場。
二人でもう一度、やり直そう、、と。
父も登場。
自分の非を詫びます。
ヴィオレッタは、自分の命は尽きるけれど、自分の肖像画が入った
ペンダントを渡し、あなたが将来結婚する方に、
昔こういう人が居た、と言って、渡してねと言います。
不思議に力が湧いてきた、、といいながら、いのち尽きる、。
という内容。
せつない話ですが、なぜか感情移入できず。
やはり、舞台の上の字幕ばかり見てるから??
ミュージカルであれば、何度みても、やっぱり感動するのですが、、、。
まだまだ、オペラは勉強が必要、、でしょうかね。
こちらは、バーコーナーの横に展示してある、昔の劇の様子。
これは、1962年に上演された”椿姫”ですね。
若き日のパバロッテイーも発見。
きっと素敵な歌声だったことでしょう。
日本と違い、こちらはチケットの値段が、とにかく細かく分かれております。
8ポンドの立ち見から、197ポンドの席まで。
オペラといえども、席を問わなければ、
安い値段で満喫できるのが、なんといっても、魅力。
地下鉄があんなにしょっちゅう遅れて、止まって、しかも高いのに、、、。
イギリスとは、なんとも不思議な国です。
もうしばらく、オペラハウス通いは続きます。
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