2011年5月9日月曜日

茶会記   趣向  ”花見” 

 さて、姉宅にての茶会は、まさに桜満開の折。 (ほぼ一ヶ月ほど前ですね)


こちらは、東寺の桜。 銘木”不二桜”です。

 今回の茶会の趣向、いわゆるテーマは、”花見”。

そぞろ歩きながら、桜を愛でる、ということだそうです。



お茶室からは、こんな風景も。



炭に火が入っております。

今は電気釜を使うことも多いようですが、やはり本物の炭を使うことに

こだわりありでしょうか。

 では、本席の説明も。 (聞きかじりですが。)


 *火入れ   鳥獣戯画の絵

これを聞いても、何??、と素人の私。

 そこで、姉に説明を頼みましたところ、以下のようなことだそうです。



まず”火入れ”とは、煙草盆に入っている火の起きた炭をいれた焼き物を指します。

煙草は、お茶の世界では欠かせないお道具です。 

今回のような薄茶の席では、リラックスしてもらうのが、亭主(もてなす方)側の思いです。

ただ、実際に煙草をお茶席ですった人を見たことはありません。 

しかしながら、この火入れを見ると、亭主の力量がはかられるというお道具でもあります。

火がきちんとあるか、、、とか 炭に書かれた火箸の線の美しさなど、、

お茶席の中の、重要ポイントのひとつです。

今回使った焼き物は、染付けで京焼きです。

鳥獣戯画の巻物は、京都高山寺に伝わる国宝で、寺自体も新緑や紅葉の美しい名刹です。

ですから、その模様を見て、その風景に、思いを馳せて頂ければ、、、、、、と思い

この焼き物を使ったという次第です。


 以上が姉からの説明の写しです。

下の写真の様子を見て、なんで線をつけて、模様をつけているの??と

疑問だらけでしたが、この文様にも、ふかーい意味があったのですね。







 * 軸    佐竹本 三十六歌仙 小大君 (こおおきみ)  複製

         ”岩橋の夜の契りも絶えぬべし 明けくるわびしき葛城の神”



この佐竹本三十六歌仙の本物は、国宝だそうです。

もともとは巻物だったのですが、所有する大名の没落で、36枚の掛け軸に

表具しなおされました。 本物は、奈良の大和文華館にあるそうです。

興味のあるかたは、GOOGLE検索すると、色々と説明があります。

この巻物のドキュメンタリーがNHKで放送されたこともあったとか。

では、なぜこのお姫さまのお軸なのでしょうか。

来られる方々をお姫様にたとえて、”姫の花見” という感じにした、、というのが

姉の説明でした。

お歌もなかなか、妖艶ですね。

しかしながら、まったく知らないことばかり。

まだまだ未知の世界が続きます。

 * 花  桃    玉手箱椿

 *花入れ  高砂


この高砂はもともと中国からきたもので、高砂は結婚式なので使う”高砂”の意味です。

裏と表に、おじいさんとおばあさんが描かれているのが、その由来だとか。


 * お菓子 花見団子 (緑庵製)

 * 菓子器 田楽箱



この菓子器は、まさにこの季節しか使えない、年に一度のおでましのもの。

姉が一番楽しみにしていたのが、このお団子とうつわでした。



しめると、こうなります。

 さて、お菓子をいただいたら、いよいよお茶の時間。







さあ、一服めしあがれ! というところでしょうか。

私も慣れないながら、お茶を楽しみました。

そして、ど素人ならではの、質問を連発です。

この日のメンバーは、姉と一緒にアトリエ(子供にクラフトを教える会)をやっているメンバーや

クラフト作家のかた、、などお茶とは違う世界のかたがたがほとんど。

正座ができなくてもOKということで、助かりました。

 この日の手前は、お花見ということで、茶箱というものを使います。



なので、終わったあとは、きれいに箱に格納されます。




きれいに入りました。

アウトドア茶会、、みたいですね。

イギリスのピクニックハンパーをちょっと思い出しました。

 さて、お客さんが帰られると、家族にお茶を入れます。

一番待っていたのは、、、



TAKUちゃんと同じミニチュワダックスのコリンヌちゃん!

ちょっことお菓子のおすそ分けもあります。



 まったく未知の世界の説明を書いたので、粗相がなかったか、心配です。

半世紀も生きてきたけど、知らないことがいっぱい。

今回は、普段つかわない脳の部分を使ったような、、、、。

脳の活性化にも、一役でしょうか。

 日本の文化も、奥が深いですね。

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